結城さんの本はちゃんと買おうと思いました。
「才能を引き出した情報空間」
トップランナーの図書館活用術 才能を引き出した情報空間 (ライブラリーぶっくす)
- 作者: 岡部晋典
- 出版社/メーカー: 勉誠出版
- 発売日: 2017/07/31
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
いつもは小説の感想が主ですが、今回はちょっと専門的な本を。
と言ってもこの本は小難しいことを書いてあるものではなく、いろんなすごい人に会って、図書館の使い方や、情報の取得方法などを話してもらうというもの。
しかも、脚注が豊富なので読みやすいです。何というかオタクだからか、こういう注がたっぷりと言うのはそれだけでも素晴らしいですね。
インタビューしている人も多彩。話題の研究者から小説家、図書館関係者まで良くここまでバラエティに富んだ人を集めたなと感心しました。
個人的には前野ウルド浩太郎さんと結城浩さんのが読む前から楽しみだったりしました。
内容としてはインタビュー形式で、ライフヒストリーを聴きながら、図書館の利用の歴史を聞き最後にこれからの図書館について聞いていくと言うのが基本的な流れでした。
ただ、著者の事前リサーチかバックボーンか、両方だと思いますが、物凄く聞く相手のことを調べてきてて、文脈を踏んだ上で的確な質問をされているので、物凄く密度が濃いインタビューになってます。
読んでる自分も一緒にいるかのようなライブ感を、感じました。
そして、そこかしこに示唆に富む言葉がたくさん潜んでいて、もう、本に線ひきたい!と久しぶりに思ってしまいました。
竹内洋さんの「今の世代で心配なのは専門ことばっかりで雑学的な教養がないから一般書が書けない。」とか、結城浩さんの「漢字はひらがなにしないでルビ入れにした方が良い」とか、うなづいたり、ほーと思うことも多いです。正に何度も読み返す本かなと。
後書きにこの本は高校生にも読んでもらいたいと書いてありましたが、確かに高校生の頃に読んでたら、色々と研究や専門者のあり方が見えて、その後の人生変わったかもしれません。
これは大オススメですね。
(2017/08/28読了)