幕間の数学の考え方?の歴史のお話が面白い。
「青の数学 2」
著者 王城夕紀
さて、青春数学小説の2巻目です。読見終わってびっくりしたのですが、2巻で完結らしいです。メインキャラだけでなく、サブキャラもいい味出しているので、続き出してほしいですが、無理ですかね。
前作で、数学の合宿に参加した主人公。夏の情熱が終わって秋になったからか、数学への思いが薄れてしまって何となく怠惰に過ごし始めています。そして、突然出て来たオイラー倶楽部の最後の1人。まあこの人もすごいんだけど、ちょっと先を見ているという感じで、もっと導き役みたいな役割を期待していたのですが、そこまででは無かったです。
そして、物語は冬になり、主人公は数学って何と言うことをおぼろげながらも掴んだあたりで終わりました。今回は数学というものへの対し方や考え方が主であり、実際の問題については、ほとんど出て来ません。
そして、残念なのがたくさんいるサブキャラの扱い。主人公の幼馴染2人はちょこちょこ出て来て、話はするのですが、なんか成長や展開もあまり感じず、同様に同級生の女性2人についてもです。この辺りの絡みをもっと入れると面白かったのかもなと思うぐらい、かなりあっさりです。
それなのに、この巻でも新キャラ出てくるし、どうもちぐはぐな印象。
で、本編の間に挟まれている昔話の体裁をとった数学についての歴史、最初は出てくる子供は主人公かと思ったのですが、違いましたね〜。
そうそう過去話に出てくる、老人はエルディシュと言う、放浪の数学者みたいでかっこよかったです。
数学の苦しさと楽しさはよく分かり、それと青春とか結びつくのは良いシリーズでした。
続編でないかな・・・
(2017/06/05読了)