レモンと本好きな人の記録

レモン味が大好きな人です。毎年期間限定のレモン味の商品のレビューをしていこうかなと思います。

今までと違って短めのお話で、読みやすいかな。

「太陽の石」

著者 乾石智子

さて、オーリエラントの魔術師、第三弾です。

タイトルと冒頭に出てくる描写、そして登場人物の名前から、ああ、前作の「魔道士の月」と関係が深いと分かります。時代は前作から800年後。舞台となる帝国は崩壊寸前で地方の村もかつかつとなっている感じ。ここに住んでいた主人公のデイズと言う人が「太陽の石」と呼ばれる宝石を拾ったことから、300年前の魔術師の兄弟の争いに巻き込まれて・・・と言う話です。

トーリーはまたもや、昔の争いとはどうして起こったのかを、デイズが幻視すると言う感じで、現実の仇のもとに魔術師と向かう旅程と合わせて進みます。

毎回違うタイプの魔術師が出てきますが、今回はイスリルの魔法使い。彼は皇帝から魔法を譲渡してもらうんだとか。

そして、帝国の魔法使いも自分の能力をそっくり譲ることができ、分割譲渡もありだとかと言う話が出てきて、この世界の魔法感が何となくよく分からなくなってます。

この後のシリーズでも新しい魔法は出てくるようですし、その辺りの厳密さは無いのかなと。

それでも魔術師は闇を背負ってそれに押しつぶされ無いようにする人というのは共通してます。

後半は主人公が当の諍いでの魔法使いの兄弟の生まれ変わり(というか子供になってやり直した)であることが判明し、新たに生きていた他の兄弟とともに仇である、お姉さんと対峙するのですが、やっぱり周辺の人たちはあっさりと死んでしまいます。この辺りはもやっとしましたが、最後は何とかハッピーエンドを予感させる話でした。

まだシリーズはありますが、図書館等に所蔵もないし、しばらくはお休みですかね。

 

 

太陽の石 (創元推理文庫)

太陽の石 (創元推理文庫)

 

 2017/5/28読了