最後のオチは賛否両論あるみたいやけど、私は良かったと思う。
怨讐星域3 約束の地
著者 梶尾真治
さて、このシリーズ最終巻です。目的地に着いた世代間宇宙船とそれを迎え撃とうとするニューエデンの人たち。
それぞれの緊迫した状況があり、ついに対面を果たした人たちはどうするのか・・・という話ですが、ちょっと展開が唐突すぎる感じがしました。
まずニューエデンの人たちですが、迎え撃つという思想で統一されて、槍で1人1殺とか言って突き刺す訓練したり、学校の授業が戦闘訓練になったり、何というか戦争中の日本を思わせるようなくらい描写が続きます。また、その主張を強硬に繰り返す首長(怨念に凝り固まっている)の過去の話もありますが、何でそうなったのかは分からず、?マークが頭に浮かびます。
宇宙船側はというと友好的になろうと必死に伝えてるのですが、結局それが宇宙で拾った金属を食べる菌によって宇宙船が瓦解、結局緊急で惑星に降り立つのですが、それまででこの菌の話は全くなく、こちらも唐突すぎてついて行きにくかったです。
まあ、最終話を読むとこういうラストにするならばこれしかないのかなと思うのですが、何だか漫画とかの打ち切りのような印象です。
しかも長い期間を扱ってたので、いろんな繋がりも希薄だったり、伏線っぽいのが回収されてなかったりとアラは沢山あります。
でも出会った時の話とその解決の仕方は何というかこの作者だなという感じで、良かったかなと。
(2017/5/12読了)