レモンと本好きな人の記録

レモン味が大好きな人です。毎年期間限定のレモン味の商品のレビューをしていこうかなと思います。

ほのぼの妖怪小説。怪異と言っても、不思議な方のお話。

「ちんぷんかん」

畠中恵

 

大人気のしゃばけシリーズの中の1つです。お話は主人公が大店の若旦那で妖怪は見えるんだけど身体は滅法弱い人で御付きの妖怪達がわきゃわきゃしながら、不思議な話を解決していくという連作短篇集です。とは言え途中から読んでもそんなに困る事はない軽めの読み物な感じです。

和算はこの中の「ちんぷんかん」に出てきます。化け物の退治がうまい高僧の元にきた弟子がメインのお話です。

この高僧が結構破天荒で、適当に相談の軽そうなのを弟子に任せてしまいます。

で、弟子は妖怪の依頼相手から逆恨みで本の中へ綴じ込みられます。

この本が和算の本でその中で問題を出し合って、知恵比べをします。

お寺のお坊さんとは言え、そこそこは計算できるあたりが面白く、また最後に算額の問題を出すあたりが江戸時代の数学の普及を示していて、ちゃんと調べてるなと思います。

(ちなみに巻末には参考文献として数冊和算の本が挙げられてます)

とは言えこれはシリーズ物なので、大筋は別のところにあります。でも、これで和算に興味を持ってくれたら嬉しいですね。

 

ちんぷんかん しゃばけシリーズ 6 (新潮文庫)

ちんぷんかん しゃばけシリーズ 6 (新潮文庫)

 

 

(2019/04/07読了)