レモンと本好きな人の記録

レモン味が大好きな人です。毎年期間限定のレモン味の商品のレビューをしていこうかなと思います。

これ、2まで引っ張らなくても良かったんじゃないかな〜。

算額タイムトンネル2」

向井湘吾著

やっと2が読み終わりました。1か月前には買っていたのですが、読みたいと言っている人がいたので回したら結構かかってしまいました。
さて、前回の算額を通じて時空を超えて通信していた主人公(数学の才媛)と幕末の和算侍。何とか友達を死なせずに済んだらと思ったら、どうも歴史を改変してしまっていて、それを何とかして直そうという話。
また、前回と同じように和算の侍と現代のパートが交互に進んでいくのですが、江戸から明治になってしかも舞台がフランスはパリに移動します。そこで民衆の革命に巻き込まれたりとまたしても戦争が絡んできます。現代の方も大学生になっていて、色々と人間関係がややこしいのですが、スパッと大学を休んでタイムトラベルの研究を始めるなど、あまり前巻とのつながりは薄目です。
で、周りの人がいろいろ出てくるのですが、パリ篇の下宿先の娘(結局は民衆の革命軍に参加するんですが。)はもっといろいろあるかと思ったのですが、割と史実をなぞる感じで独自性はなし。
一方の現代では後半、主人公の父親が出てくるのですが、まあ古い日本男児の典型のようで、どうやったら今どきこんなこじれた人ができるのかなと思うぐらい。
で、話はそこから歴史の改変の揺り戻しが来て、更に昔江戸時代初期に二人は飛ばされます。そして、その算額を作ったであろう人物、関孝和を江戸の大火の中から探します。この辺りはもう火事の惨状の描写が丁寧に続いていて、これがなければ話はすぐ終わったじゃんというぐらい。
で、どうなったかは本編を見ていただくとして、ハッピーエンド?ですかね。ただ最後の描写はなくても・・・というかそういう展開か!今まで伏線もなかったやろうが!と思わず突っ込んでしまいました。

というわけで、今回は和算の話は少なめというかガジェットとしてもほとんど扱われてないのが残念。もうちょっと謎解きに使って欲しかったです。

あ、そうそうタイムトラベルの謎とかなんでこんな高度な数学が古い算額にあるのかのオチは結局ふんわりした感じ。かなり
肩透かしでした。

 

算額タイムトンネル 2 (講談社タイガ)

算額タイムトンネル 2 (講談社タイガ)

 

 



(2018/09/04読了)