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レモンと本好きな人の記録

レモン味が大好きな人です。毎年期間限定のレモン味の商品のレビューをしていこうかなと思います。

王道のSF。今後2つの人類の邂逅が楽しみ。

「怨讐星域1 ノアズアーク

梶尾真治

早川文庫の電子書籍が半額セールだったので買って見ました。

梶尾さんの作品は「黄泉がえり」とかよりも「思い出エマノン」とか「クロノス・ジョウンターの伝説」のSFマインドが高い方が好きですね。

この作品もそんな話し。近い将来、太陽のフレアで地球が滅亡すると言われた世界。そこにアメリカ大統領が密かに世代間宇宙船を使って違う恒星へ移住するということが起きます。

まあ、他の人々は恨みますが、残った人の中で空間転移技術が発明され、なかった人たちはその技術で移住先の惑星に先回りして宇宙船と対決しようと言うのが話の大きな流れです。

ただ、お互いに邂逅するのは相当先。お話は連作短編集の形を取っています。全3巻の本なので、今回は宇宙船、転移した人たち、そして地球に残った人たちの三者が時間も空間もバラバラな話が続いています。

宇宙船では、快適だけど、いつまでも続く単調さに飽いている人々が描かれ、転移した人たちは原始生活(転移ではほぼ何も荷物は送れなかった)から始まる文化の進歩を。そして、地球では、変わりない日々が描写されます。

どのエピソードも良いのですが、私は「ハッピーエンド」が一番良かったです。地球に残った人たちの変わらない生活。でもこれは数年後にはなくなるかもと考えるととっても切なくなりました。

しかし、先回りで移転した人たちの大統領への怨みは本当に強い。学校やお祈りとかにも出てくるみたいです。人の気持ちは怖いですねぇ。邂逅した時はどうなることやら。先が楽しみです。

 

 

(2017/05/01読了)