後から色々と設定を足してるのでも、それでも良かったわ〜。
「クロノスジョウンターの伝説」
著者 梶尾真治
この人の作品は昔エマノンを見てからずっと気になってましたが、なかなか手に取らず、久しぶりに買いました。
こちらも10年近く前に舞台化されて、大きな話題となった作品です。
この作者はタイムトラベル物は本当に多いですが、これもタイムトラベルもの。
で中を見ると連作短編集といった趣。後で初出を見ると、最初の作品から、最後の作品まで20近くかかっています。
こうなると毎回同じ書名の本があっても収録作が増えてるようです。
うーん、ファンの人は大変やろうな・・・
内容はと言うと、過去にしか行けないタイムトラベルの機械(しかも少ししかいられず、反動でかなり未来に行ってしまう)クロノスジョウンターを巡ってのお話です。
上記のような経緯があるため、最初の短編がすべての骨子となり、残りはその中の隙間を丁寧に埋めて行くような繋がりです。
でも毎回主人公の過去に行ってやり直したい事が本当に切実。確かに未来に行ってしまうの覚悟なので、相当な理由ですよね・・・
でも残念なのはいろんな伏線らしきものはあれどもまだ全ては回収できていない事でしょうか?もしかしたらまた新たなクロノスジョウンターが出てくるかもと考えてしまいます。
とりあえずこの中で私が1番好きなのは「布川輝良の軌跡」でしょうか?ベタだけどこの後のこの話の流れを決定づけた気がします。
(2017/03/25読了)