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レモンと本好きな人の記録

レモン味が大好きな人です。毎年期間限定のレモン味の商品のレビューをしていこうかなと思います。

最後に和算の研究者から話を聞いたとあり、描写の正確さに納得

お師匠様、整いました!

作者 泉ゆたか

さて、久しぶりの読書感想文。今回はこの本。歴史小説新人賞を受賞した作品だそうです。

内容はタイトルから分かる通り、江戸時代の寺子屋が舞台。数学者として地域では有名だった夫が亡くなった後、寺子屋を続けている女性が主人公です。

と言っても男性は初老で、女性は20代と言う年の差夫婦だったので、歴史ある寺子屋を若い女性が切り盛りしてると言う設定です。

で、主人公は学者の家に入ったのに学問はそんなに好きでは無く、生きるためにやってると言う次第。ここに両親が亡くなって途方にくれて、勉学を始めたいと押しかけ生徒(しかも大人の女性)が来て、才能のある筆子(生徒)と言うのがわかって、そこからその子たちとの関わりと成長を見守ると言うあらすじです。

基本的に寺子屋ですが、話の中核には和算(日本独自の数学)があり、亡くなった旦那さんも和算の研究者で、小説にもいろんな数学的な知識がちりばめられてます。例えば『塵劫記』に載ってる遺題継承、これを寺子屋の先生に質問するとその先生のレベルが分かるとか、算額の奉納の話とか。

 

ただ、読みやすくするためにその辺りの話は味付け程度で、分からなくても充分楽しめます。

そんな話ですが、当時の河川改修の話や風俗の話もあり、しっかり勉強してるなと思いました。

残念なのは主人公の設定。

漁師の家の出で、人には教えてるけど、基本的に学問は嫌いで結局学問の面白さは理解できなかったみたいな、終わりです。

もうちょっと肯定的に書いてもらったらな〜と思いました。

そのぶんまわりに出て来る学問が好きな人が生き生きと見えて来てました。

ラストはいい感じで続編もありそうかなと思わせますが、多分ないかな・・・

 

お師匠さま、整いました!

お師匠さま、整いました!

 

 

2017/02/07読了