何か消化不良(書籍感想)
「残り全部バケーション」
伊坂さんは初期の頃の作品読んではまって、それからしばらくは新刊出るたびに買って読んでました。
ただ、5.6年前からは方向性が合わなくなって、たまに思い出しては本を借りて読んでます。
今回は短編集という事で読んでみました。
いつも通り色んなところで発表した、作品を緩やかにつなげて書き下ろしで纏めるという体裁です。
今回は悪事を淡々と行っている、太田さんとその周りの人が主人公です。まあ、悪い事といっても太田さんはあまり出てこず、普通の話でラストでなるほどと思わせる話が殆どでした。
ただ、表題作とラストの書き下ろしがかなりしり切れとんぼな仕上がりで、ちょっと消化不良の感がありますね。
そして、読み終わって、強烈に印象を残す作品もなかったです。
でも、最後の作品のカラクリには見事に騙されました。最後のオチの伏線にもなるほどです。
さらっと読めるので電車のお供などでは良いかな〜。
(20160613読了)